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野菜を好きになってもらうには離乳期が大切

 美味しさの学習は5歳まで

『自分の子供は、健康に育ってほしい』
 親ならば誰もがそう願っています。
 健康の基本となるのは体です。そして、その体を作っているものが食べ物です。好き嫌いなくなんでも美味しく食べられること。健康な体を作るための必須条件です。

 そこに大きくか関わってくるのが『3歳までは砂糖の甘味から遠ざけて育てる』ことです。
砂糖の甘味は大人にとっても魅力的なものです。それを、味覚の発展途上、学習中の3歳までの舌が知ってしまうと、砂糖の甘味に溺れてしまういます。「甘さと言えば砂糖!」と、なってしまい野菜などのほのかな甘味を感じる繊細な舌は得られなくなってしまいます。そればかりか、苦味ばかり感じる野菜嫌いな舌になってしまい、『甘いもの好き、野菜嫌い』になるのです。

 味覚は年齢と共に徐々に発達します。味覚の基礎が形成される乳幼児期(0~5歳)はそのなかでも、とても大切な時期です。さまざまな味を体験し、一生ものの食生活の基盤が作られます。この間に砂糖や人工甘味料を取らずに食物本来の甘味や旨味を覚えることで、日本料理(和食)などの繊細な味がわかるようになるのです。ことわざでいうところの『三つ子のたましい百まで』というものです。

 では、具体的に子供から砂糖を遠ざけるにはどうしたらよいのでしょうか?基本となるのは1日3食のごくあたりまえな食生活です。

 子供に無理に3食を食べさせようとしても食べてくれないことは往々にしてあります。そこで大切なのが、生活のリズムです。早寝、早起きをし、十分に体を使って遊び、お腹がすいてから食事にするという規則正しい生活のリズムです。
巷には甘いお菓子があふれています。赤ちゃんコーナーへ行くと、赤ちゃん用の砂糖入りのお菓子があれこれとたくさん棚にならんでいます。これで、お母様方は『こういったおやつをあげるものなんだ~』と勘違いされていることが多くあります。
補食としておやつが必要な場合は、おにぎりやパン(菓子パンは除く)にしましょう。砂糖は全く必要ありません。

 運動して喉が乾いたときはできるだけ水やお茶にしましょう。清涼飲料水は吸収率は高いのですが、砂糖、人工甘味料が大量に含まれているので、注意が必要です。人工甘味料は分解することができず、腸内で炎症などの悪影響を及ぼします。炎症を生じると、血液中に炎症性の化学物質が全身にめぐり、脳にまわるとイライラしたり、きれやすくなったり、果てはADHDや自閉症を引き起こしてしまいます。



 離乳期は味覚を育むのに最適な期間です。この時期になると赤ちゃんは、手に取るもの、気になるもの何でも口に入れ、安全確認をするようなしぐさが見られます。これは生物としての、に何が自分にとって大丈夫なのかを判断する基本的な行為です。離乳期になると、新しいものには用心深くなり、ふとけげんな表情をします。そのとき、楽しい雰囲気を作ったり、繰り返し新しいものを与え続けることで味覚の幅が広がります。この習性を利用したトレーニングを行うことで野菜好きな子供になってもらおうというわけです。

 何でもしゃぶってしまうのですから、せっかくですから野菜スティックを渡してあげましょう。初めは、感じたことのない味がしますので、積み木と同様しゃぶったあとはポイしてしまいます。ですが、これを繰り返すことで、徐々に野菜の味に慣れていき、野菜の繊細な甘みであったり、ほのかな苦みがわかる味覚がやしなわれます。そしてゆくゆくは野菜好きの子供になっていきます。
 ただ、もしも砂糖の甘味をすでに知っていると、せっかくの野菜スティックも『ただの苦い棒』と思われてしまうので、長く、根気のいるトレーニングになりますので、やはり砂糖は極力与えないようにしておきましょう。
 また、野菜スティックに慣れても、いったん甘いもの好きになってしまいますと、野菜に代表される淡白な味のものは急に食べなくなることがよくあります。こうなってしまうと軌道修正か大変ですので、3歳までは甘いお菓子は遠ざけて、なんでも食べられるように味覚をはぐくみましょう。
 当然の注意点ですが、野菜スティックは折れます。赤ちゃんが噛むわけではありませんが、何かの拍子に折れてしまったりして喉に詰まっては行けませんので、必ず付き添って見守りながら行いましょう

 味覚とは関係ありませんが、この野菜スティックトレーニングと同じように『歯ブラシ』をくわえることで、歯が生えたときに歯ブラシを嫌がらないようになってもらうことも可能です。この時の歯ブラシは、将来使用するものと同じものを使用してください。ゴムの毛先であったり、リング型の歯ブラシやこん棒状のものでは、将来本当の歯ブラシにになった時に、感覚が全然異なるためすんなりとは入れてくれません。

 歯ブラシで口の中を磨くのではありませんので傷がつくことはありませんが、ほおっておくと喉を突いたりする可能性もありますので、野菜スティック同様、必ず付き添って見守りながら行ってください。

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